パニック障害とは
パニック障害は不安障害のひとつで、いきなり何の前触れもなく、非常に強い恐怖感や不安感に襲われ、息苦しくなり、めまいや動悸などの症状が現れて、このままでは死んでしまうとしか思えない「パニック発作」を経験し、そのことで日常生活に支障をきたしてしまう状態を言います。
パニック発作自体は数秒~数分程度で治まり、心電図や血液検査などをしても大きな異常は認められなく、場合によっては身体的なダメージが見つからない時があります。
そのため、治療が開始されず、患者さんにとっては原因不明の発作が繰り返されることで、今度はいつくるかといった不安や恐怖にさいなまれ(予期不安)、パニック発作が生じる状況に対する恐怖感で外出自体を避けるようになる行動(広場恐怖)をとるなどの悪循環が形成されることで、日常生活や仕事などに支障をきたすようになっていきます。
このような症状がある方はご相談ください
- 胸がドキドキする
- 息が苦しい
- 息がつまる
- 冷汗をかく
- 手足の震え、しびれ、顔の震えが生じる
- 胸の痛みや不快感をもよおす
- めまい、ふらつき、気が遠くなるような感じがする
- 自分が自分でないような感じがする
- 寒気、またはほてりを感じる
- 発作による突然の死の恐怖に見舞われる
発症のメカニズム
発症の原因については完全に明らかになってはいませんが、脳の偏桃体を中心に、さまざまな脳領域の機能や構造の異常が関与していると考えられています。また心理的な葛藤を抱えやすい性格傾向(几帳面など)が影響することもあります。
それらがベースとなって、寝不足や疲労、心身のストレス、 あるいは心理社会的な悩み事などが引き金となって、発症するのではないかと言われています。
治療について
薬物療法と並行して、認知行動療法や箱庭療法などの精神療法を併用します。